EC事業の企業売上ランキングを徹底調査!EC市場のトレンドは?

在宅時間が増えたことや、自粛ムードが拍車をかけ現在のEC市場は好況と言われているほど伸び続けています。

今回は国内のEC事業を中心に、国内外の企業売上をランキング形式でご紹介します。

EC事業を展開されている方や今後ECサイトを立ち上げようと検討されている方はぜひ参考にしてみてください。

EC市場規模は右肩上がりを続けている

出典:経済産業省

経済産業省の発表によると、現在日本国内のEC市場は右肩上がりに拡大を続けており、2019年時点で19.3兆円です。

また、EC市場規模19.3兆円のうち10.5兆円と物販系の分野が圧倒的な割合を占め、EC化率は6.76%とまだまだ伸びしろがあるようにも見えます。

各分野の市場規模は以下の通りです。

 2018年2019年伸び率
物販系分野9兆2,992億円
(EC化率 6.22%)
10兆515億円
(EC化率 6.76%)
8.09%
サービス系分野6兆6,471億円7兆1,672億円7.82%
デジタル系分野2兆382億円2兆1,422億円5.11%
総計17兆9,845億円19兆3,609億円7.65%

引用:経済産業省

昨今ではメルカリやラクマなどを利用した物販が流行していることもあり、CtoC-ECも拡大傾向にあるようです。

国内EC事業の企業売上ランキングTOP5

さっそくですが、まずは国内においてEC事業を展開している企業の売上ランキングTOP5をご紹介します。

本稿では各社で発表された流通総額や、発表された各数値をもとに流通総額を推測たものをまとめました。

1位:【楽天】4兆5,000億円

楽天のEC流通総額についてはグループ各社の合計であるため、フリマアプリのラクマや楽天トラベルなどの金額も含まれていますが、楽天の2020年度の決算資料によるとEC流通総額は4兆5,000億円となっています。

コロナ渦が大きく影響し、1年以上楽天でショッピングをしていなかったユーザーが復活したり、新規購入者が増えたりといった変化を見せ、一人あたりの購入額は前年比にして15%も増えたそうです。

1年の中で多くの話題を生んだ楽天モバイルなどへの先行投資もあり、グループ全体としてはマイナスの決算となっていますが、今後も注目したいEC事業のひとつといえます。

2位:【Zホールディングス(Yahoo)】3兆2,200億円

Zホールディングスの決算資料によると、2020年度のeコマースの総売上は3兆2,200億円です。

前年比にすると24.4%増、ショッピング事業においては前年比45.1%増と著しい成長を見せています。

ZホールディングスではPayPayやZOZOTOWNの買収により、決済手段の拡大やeコマースの強化を行った結果、前述した売上への大きな影響を与えたのではないでしょうか。

なお、この売上高に関してはYahoo!ショッピングをはじめとして、ヤフオクやPayPayフリマ、ZOZOTOWN、Yahoo!トラベルなどの他サービス事業も含んだ合計額となっています。

3位:【アマゾンジャパン】約2兆1,714億円

アマゾンが発表した2020年度の流通総額は 204億6,100万ドルとされており、日本円にすると約2兆1,714億円です。

前年比は27.8%となっており、プライム会員が受けられるサービスや特典などによる囲い込みや、在宅時間に適した商品の取り扱いの豊富さから安定的で尚且つ順調な成長を見せています。

なお、米アマゾンでは2021年世界の小売業ランキングでTOP250のうち2位を獲得しており、アマゾンジャパンにおいても今後も右肩上がりの成長が期待できそうですね。

4位:【ZOZOTOWN】4,194億円

ZOZOTOWNはZホールディングスに含まれていますが、ZOZOTOWN単体で2020年度の売上を見てみると流通総額は4,194億円、前期比で21.5%増とこちらも大きく成長していることが分かります。

この数値は過去最高記録ともいわれており、2019年にはZOZOTOWN初の外部モールである「PayPayモール」へ新たに出店し販路を拡大。

ファッション分野単独でランキングに食い込む実力は誰もが認めるものと言ってもよいでしょう。

5位:【Qoo10】推定3,000億円弱

Qoo10は若い女性を中心として根強い人気を誇り、コスメやファッション分野に強いECサイトです。

業績は非公開とされていますが、2020年度の売上は推定3,000億円弱と言われているようです。

YouTubeやInstagram、TwitterなどのSNSを中心に影響力を持つ多くのインフルエンサーがプロモーションを行っていることから、堅実な投資を行い着実に売り上げを伸ばしていることが分かります。

世界におけるEC事業の市場規模

 越境EC購入額伸び率
中国4兆2,617億円16.3%
米国1兆7,108億円9.9%
日本3,416億円7.6%

出典:経済産業省

経済産業省の発表によると、2020年の中国、米国、日本の3か国の越境ECの市場規模は上記の通りとなっています。

越境ECとは、自国以外の顧客に対してECサイトを通して商品やサービスを販売することを指しており、EC市場が伸び続ける昨今においては大きな盛り上がりを見せている様子です。

表を見る限りでは、日本はまだまだ世界に劣るように見えていますが、中国消費者による日本事業者からの越境EC購入額は1兆9,499億円、前年比にすると17.8%増となっており、日本製品の品質の高さが影響していると考えられます。

EC市場規模No.1「中国」で人気のECサイトランキング

中国ECサイトと言えば、日本の物販事業での輸入先にも選ばれることも増えており、市場規模についても世界を圧倒しています。

デジタル化が進んでいる中国での人気ECサイトには、どのようなものがあるのかも見てみましょう。

1位:Tmall(天猫)

天猫は中国BtoC-ECにおいてNo.1のシェア率を誇る人気のECモールです。

2013年にアリババグループが開設して以降、中国最大のオンラインショッピングモールとして多くの中国国民に利用されています。

天猫の出店者は厳しい審査をくぐり抜けて認定を受けた有名ブランドや、そのブランドの直営店によって構成されており、中国本土を中心に香港、マカオ、台湾の消費者に向けて日用品からコスメ、ファッションまで多くの商品を取り扱っているようです。

2位:JD.com(京東)

京東は天猫に続いて中国におけるシェアNo.2を誇る総合ECサイトです。

2016年には中国の人気SNS「WeChat」を運営するテンセントグループの傘下に入り、EC事業の強化を図っています。

日本や米国でいうところのアマゾンのような商品ラインナップとなっており、家電からPC、家具、衣類、書籍、食料品など生活に関わるあらゆる商品を取り扱っているのも特徴です。

3位:vip.com(ウェイピンフォイ)

vip.comは越境ECに特化した中国の大型ECサイトで、オンラインでの割引販売が特徴的です。

中国における三大ECサイトのひとつとも言われており、中国国内でも2億人もの会員が愛用しています。

2008年の開設以降、フラッシュセールスを売りにしたビジネスモデルが売り上げの成長に大きく貢献しているようですね。

EC事業の企業売上ランキングまとめ

今回は2020年度に発表された情報をもとに、EC市場における各ランキングをご紹介しました。

冒頭でもお伝えした通り、EC事業の市場規模は年々右肩上がりを続けており、今後も期待できる市場といえます。

株式会社NEXTでも本稿でお伝えした市場規模の拡大状況に着目し、Amazonを利用した輸入物販に特化した自動販促システムを提供しています。

これまで自社で培ってきた物販事業での実績をもとに、独自の戦略を取り入れた画期的なシステムとなっていますので、ご興味のある方は以下の記事もぜひあわせてご覧ください。

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